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No.940複文の指導の方法は? 投稿者:きいじい(掲示板管理人) ...2017/05/14(Sun) 20:55

 久しぶりに日本語文法指導に関する質問をいただきました。表題のように「複文の指導はどのようにすればよいか?」という質問です。
 
 そこでまず複文についてですが、複文とは、国文法的に言えば「主部と述語のある文において、その中にある修飾部に主語・述語が含まれる文」のことです。複文のかたちにはいくつかのかたちがありますが、一つは「主部修飾型」と言います。

 例えばJcoss・日本語理解検査の20項目中13番目の「左分枝型」がそれにあたります。主部の中に主語・述語にあたる語がある文で、
「色とりどりのはねの ついた ぼうしが 気に入りました」(光村2上『ミリーのすてきなぼうし』)はこの型です。
 この文は、基本文型1の型(『きこえない子のための日本語チャレンジ』59頁参照)で、「ぼうし(主部)が 気に入りました(述部)」が基本の文型(必須成分)です。そして主部である「ぼうし」の前に「色とりどりのはねの(=が)ついた」という主・述関係のある修飾句があります。

 また、Jcoss17番目には「述部修飾型」という型があります。これは例えば
「たんぽぽは、このわたげに ついている たねを、ふわふわと とばすのです」(光村2上『たんぽぽのちえ』)のような文です。
 この文は、基本文型は2で「たんぽぽは たねを とばすのです」が基本の型(必須成分)です。
 そして、述部である「たね」の前に「わたげが ついている」という主・述があり、「たね」を修飾しています(Jcossには20番目にもう一つ「中央埋め込み型」という複文がありますが、長くなるのでここでは省略します)。
 
 このような複文は、どのように指導すればよいでしょうか?
 複文を指導する前にやっておくことは、名詞句が作れる練習です。これは名詞を修飾する形容詞を使った文で教えるのが最も基本的でわかりやすいです。例えば、ファイル1で示したような指導です。

1.まず「カレーを 食べる」という元の文を提示します。
2.この文の「カレー」(名詞)を詳しくするために、「カレー」について説明した形容詞文を作ります。 「カレーは からい」
3.この「からい」(形容詞)を名詞の前に出して「名詞句」を作ります。
 「からいカレー」
4.「からいカレー」を元の文に入れると、最初より詳しい文ができあがります。
 「からいカレーを食べる」
5.次に、さらに詳しい文にするために、二つの形容詞を使って練習します(ファイル2参照)「ラーメンを たべる」
6.ラーメンについて説明する文を二つ作ります。
 「ラーメンは あつい」「ラーメンは おいしい」
7.形容詞を名詞の前にもってきます。
「あつい ラーメン」「おいしい ラーメン」
8.形容詞が二つ続くときは、一つは「〜て」形にしますから「あつくて おいしい」となり、これを 「ラーメン」の前にもってきます。
 「あつくて おいしい ラーメン」
9.上の文を 元の文に 戻します。
 「あつくて おいしい ラーメンを たべる」
10.「ラーメンを たべる」は、本来は「誰が」が必要な基本文型2ですから、省略を補うと「ぼくは ラーメンを 食べる」が基本の形です。上記9の文は、
「ぼくは あつくておいしい ラーメンを たべる」が詳しい文になります。
このような名詞句作りの練習をまずやっておきます。

名詞句をつくる練習 - きいじい(掲示板管理人)   2017/05/14(Sun) 21:00 No.941
 (ファイル2)
名詞句をつくる練習をまずしっかりやります。述部にある形容詞や動詞を名詞の前にもってきて名詞修飾句が作れることを繰り返し練習します。

日本語の特徴 - きいじい(掲示板管理人)   2017/05/14(Sun) 21:30 No.942
さらに、述部の動詞を前にもってきて名詞句をつくるとどうなるでしょう?
「ぼくは あつくておいしい ラーメンを 食べる」
→「ぼくが 食べる あつくておいしい ラーメンは 〜(例)安い」となります。さらに
述部の形容詞を前にもってくると
→「ぼくが 食べる あつくておいしくて安い ラーメンは〜(例)売り切れました。」
 などと どんどん長くすることができます。日本語は このように、修飾する部分が前に前にと出ていく特徴があります。また、そのかかり受けは、文の意味から推察するしかないので、どこにかかっているのかわからないことがあります。
 例えば、「楽しい聴覚障害児の指導」と言っても、これだけでは「楽しい聴覚障害児」の「指導」なのか、「楽しい」「聴覚障害児の指導」なのかはわかりません。それは前後の文脈から読みとるしかないので、まずはこのような名詞句の仕組みを知っておくことが大事です。

次回は、「主部修飾型複文の指導方法」について書いてみたいと思います。
No.918自己肯定感をもった子を育てるために 投稿者:きいじい(掲示板管理人) ...2017/05/02(Tue) 05:50

 最近、「自己肯定感」ということばをよく耳にします。障害児教育の中でも「自己肯定感をもった子どもを育てる」ということが言われます。なぜ、自己肯定感が大切なのでしょうか? 

 昔の聾教育は口話法でした。そこでよく言われたのは「健聴者を目標に」ということばです。きこえる人のように「聞き、話せる力」を育てるということです。そのために「発音」が重視されました。いかにきこえる人のように明瞭に話せるか、そのための発音指導に多大な時間をかけました。「難聴」の子はまだしも、「全聾」と言われる聴力の厳しい子たちの多くは、とても社会に通用するような発音ができるまでにはいきませんでした。学校で「発音がきれい」と言われても聞きなれた先生や家族がききとれるだけで一般の人たちにわかる発音ができるようになる人はごくまれでした。

 自分で話せても、「聞く」ことはできません。そのために「読話」すなわち相手の話していることを口形から読み取る練習をしました。しかし、読話は相手との話題、文脈がわかっており、どういうことを相手が言うのか自分の頭の中に言葉を沢山もっていて類推力が働かなければ読み取れません。物理的な距離や方向の問題もあります。
 
 こんな「曲芸」のような教育が何十年も行なわれました。しかし、どこまでいってもきこえない人は絶対にきこえる人と同じにはなれません。そのために、自己肯定感が低い、いつも聴者に引け目を感じている聾の人たちが育ちました。「自分は健聴者にはかなわない劣った人間だ。だから健聴者の指示に従ってやる下働きの仕事しかできない」。

 このような教育がよい教育とは言えません。きこえない人はきこえなくてよいのです。「ぼくはきこえません。だから電話は無理です。でも、メールや筆談ならできます。わからないときは書いて下さい。後ろから呼ばれてもわからないことが多いです。ぼくを呼ぶときは肩をとんとんと叩いて下さい。・・・」こういうことが明るく素直に言えることです。自分が「できない」ことを人に言えるのは「できることはできる。できないことはできない」と素直に認める力すなわち自己肯定感をもっていないとできないことです。

では、それが実現できるにはどんな支援や教育が必要でしょうか? そのスタートは乳幼児期にあります。子どもが自分をこれでよいと実感できるためには、まず、親とくにお母さんが子どもを無条件にかわいいと思え、その眼差しを子どもに送ることから始まります。みかんの木はどんなにがんばってもりんごの木にはなれません。お母さんがどんなにりんごの木がよかったと思ってもそれはかなわないこと。みかんはみかんとして立派なみかんになればいいのです。
お母さんが「あなたはあなたでいい」という温かい眼差を子どもに送るとき、子どもはそれを実感します。
 とても不思議なことですが、赤ちゃんは「無様式知覚」といって視覚、聴覚、触覚、振動覚、固有知覚などの感覚器官の違いをこえて、どの知覚系でとらえたものも感じとることができる力をもっています。これは実験でも確かめられていて、生後数週間の乳児に目隠しをして性質の異なるおしゃぶりを吸わせ、目隠しを外しておしゃぶりを見せると、ちゃんと自分の吸ったおしゃぶりがわかる(赤ちゃんは自分の吸ったおしゃぶりをじーっと見つめる)のです。赤ちゃんはこの無様式知覚を使って、きこえなくても、母親の表情、眼差し、抱き方、体の緊張等々・・・から、お母さんが自分にどのような気持ちを向けているのか察知できるのです。
 ですから、お母さんが、「あなたのままのあなたが大好き」という気持ちをもっていればそれはちゃんと伝わります。そしてそのまなざしから「ああ自分はこのままの自分で愛されているんだ」と実感できます。お母さんに愛されている、自分はこのままでいい。そのかかわりが自己肯定感を育んでいきます。

 そのベースをつくるのに必要な時間はおよそ3年。「三つ子の魂百まで」と言われるゆえんです。この時期がきこえない子の乳幼児相談・早期教育の時期です。この時期に、「自分は自分のままでいい」という自己肯定感の土台をつくれることが、その後の子どものあらゆる成長・発達によい影響を与えることは言うまでもありません。

No.917喃語は音声?それとも手指? 投稿者:きいじい(掲示板管理人) ...2017/04/12(Wed) 05:24

 きこえる子は、生後8か月くらいになると、「ババババ・・」とか「マンマンマン・・」などの喃語(なんご)が出てくるようになります(子音を伴ったこの頃の喃語は「規準喃語」と言われ、生後2〜3か月の「あ~あ〜」「う〜う〜」など母音のみの「過渡期の喃語」とは区別されています。なお過渡期の喃語は聴覚障害児にも観察されるようです)。

 しかし、聴覚障害児においては、「手話言語環境下にある聾児は、身体運動が発展する形で手指喃語に発展する」と言われていて(金沢大学武居渡先生の研究)、音声ではなく、手を胸の前でリズミカルにトントン打ち合わせたり、手のひらをひらひらさせたりする「手指喃語」(しゅしなんご)に発展すると言われています。

 では、聞こえない子はみんな手指喃語が出て、それが手話の初語(しょご)に発展していくのでしょうか? 実は、武居先生の報告は、「手話言語環境下にある聾児」すなわちデフファミリーで育つ高度難聴児の観察の結果ですから、「聴覚障害児」全体に一般化できるかどうかはわかりません。

 それでは音声の喃語は聴覚障害児には出ないのでしょうか? そこで研究論文を探してみたら、2000年に一つ研究報告がされていました(東大医学部加我先生らによるもの)。その報告では、6か月以前に早期発見されて補聴器を装用した高度難聴児4名(平均100dB)を聴覚口話で育てたら、音声の規準喃語が平均1歳2か月で出たという報告です(当時の東大病院加我先生らの報告)。つまり、補聴器を装用して音声言語をきかせはじめ、喃語が出てくるまでにだいたい8か月間かかっていますから、きこえるあ赤ちゃんが生後8か月で喃語が出るというペースとほぼ同じということになります。

 ところで今は、新生児聴覚スクリーニング検査が普及して聴覚障害の発見は早まっています。その結果、補聴開始も生後6カ月までには開始され、聾学校乳幼児相談などに来談する時期も早まっています。そこで、ある聾学校の乳幼児相談に生後6か月までに来談しかつ補聴器も装用している子たち4人の保護者の育児記録と個別の面談から、聴覚障害児の喃語についての意外な事実がわかっていきました。それは、その子どもの聴力によって喃語の出現は音声になることもあるし、手指喃語になることもあるらしい、ということです。

 例えば、50dBと80dBの二人の子は、手指喃語は観察されていませんでしたが、それぞれ9か月と12か月の時に音声の規準喃語が観察されていました。その一方で、90dBと100dBの子たちは、音声喃語が観察されず、手指喃語様の動きが観察されていました。

「手をにぎにぎする動作を繰り返す」(9か月)
「手をパチパチ叩いたり、頬杖をつくようにほっぺを両手で触ったり、『無い』のように手を返してみたり、意味はなさそうだがいろいろな手の動きがみられるようになった」(10か月)
「頭をパーの形でトントンしている」(11か月)

 保護者の育児記録は、「喃語はどのように出ているのか」という観点で書かれているわけではありませんし、実際の場面の映像もないのでまだはっきりとはわかりませんが、どうも子どもの聴力によって出てくる喃語に二つのタイプがあるようなのです。

 「音声喃語型」と「手指喃語型」。前者は軽中度難聴児に多く、後者は高度難聴児に多い。その境目は90dBあたりではないかという仮説です。ということから、前者のタイプは音声言語が初語として出てきて、それが音声言語獲得につながっていく可能性が高く、後者は手話の初語が出てきて、手話言語獲得につながっていく可能性が高いということになるかもしれません。0〜1歳の聞こえない・聞こえにくいお子さんをお持ちの方はぜひ観察してみて下さい。よ〜く見てみないとわかりにくいかもしれません。ただ、手指の形は「グー」と「パー」が多いかもしれません。赤ちゃんにも作りやすいかたちだからです。実際にこのかたちが多いようです。
そして以下のアドレスに情報をお寄せ下さればありがたいです。

nanchosien@yahoo.co.jp(難聴児支援教材研究会・木島照夫)
 

No.916この問題、できますか? 投稿者:きいじい(掲示板管理者) ...2017/04/02(Sun) 23:12

 難聴児がどの程度の日本語の読み書きの力を持ち、また、抽象的・論理的な思考ができるか、その力をみるのによい問題があります。この問題は、日本で最初に100マス計算を思いついた故岸本裕史氏(『見える学力、見えない学力』1982)が考えた問題で、以下の3つの問題です。これを脇中起余子氏(現つくば技術大学准教授)が京都聾学校高等部で実施した結果と共に紹介されています。問題は以下の3つです(小学生用に一部問題文を変えていますが本質は変わりません)。

問1「太郎君はみかんより飴が好きです。飴よりチョコが好きです。太郎君の好きなものの順は?」 

問2「もし、ねずみが犬より大きく、犬が虎より大きいとしたら、大きい順番はどうなるか?」

問3「A町、B町、C町、D町、4つの町がある。A町はC町より大きく、C町はB町より小さい。B町はA町より大きく、D町はA町の次に大きい。大きい順番を書きなさい。」

 問1は、助詞がわからなくても単語から映像を浮かべられれば解答できます。岸本氏はこれが出来たら小2レベルと言っています。問2は、文から映像が浮かんでも文法的に正しく読めなければ解答できません。大きい順は実際とは逆になっているからです。ここでは、日本語を文法的に正しく読めるかどうかが問われているわけです。これが出来れば小3レベルだそうです。ここまでは具体物の3対比較ですが、問3は比較するものが抽象的なものであり、4つのものの比較です。文を読み取り、論理的な思考ができなければ正解できない。これができれば小4レベルであるということです。
 
 さて、この問題を私はいろいろな聾学校の中・高校生にもやってもらうことがあります。それらの結果と脇中氏の京都聾学校高等部の結果、さらに平成26〜28年度の、ある聾学校小学部高学年56名の結果(全員4〜6年生)を比較表示してみます(添付ファイル)。

 この図からわかることは、まず、問題別の正答者の割合が、学部が変わってもあまり変わらないことです。言い方を変えると、「学年進行による進歩があまりみられない」ということです。つまり、小学部の時に「躓いてしまう」(=4〜6年という高学年までに基本的な日本語の読みの力を身につけられない)と、中・高、いやおそらく聾学校を卒業して社会に出るまでそのままの状態が続いてしまうということではないかと思います。論理的な思考を必要とする問3は置いておくとしても、問2までの日本語の読みは、基本的な語彙の習得と、日本語の文法指導(例えば文中の「〜より」という助詞の指導)を丁寧にやることで躓きの解消が可能なレベルであると思います。ただ「関係性」の理解という、きこえない子に困難を感ずる問題がもう一つありますが高学年なら指導できると思いますし、問1が正解している子たちには十分可能です。ということは80%の子たちは問2まではできるはずです)。
 
 しかし、小学部高学年の正答率と中・高校生の正答率には差がないというのが現実です。なぜでしょうか? ここに、私は、聾学校の日本語指導の大きな問題があるように思います。聾学校には国語だけでなく自立活動という教科があります。これら国語や自立活動の総授業時間数は小・中・高で2000時間を超えます。こんなに勉強して、問2の問題を半分の子たちがクリアできないということになるからです。かたちだけ普通学校の教科に準じていればよいということでも、自立活動があるから大丈夫ということでもないのです。指導の中身を見直さなければ解決しないし、子どもの持っている可能性を十分に開花させられないままに子どもは社会に出ていくことになってしまうということを聾学校教師は肝に銘じなければならないと思っています。

No.910卒業シーズン〜年長さんは小学生ですね 投稿者:きいじい(掲示板管理者) ...2017/03/19(Sun) 10:41

 卒業シーズンですね。聾学校幼稚部や幼稚園・保育園などに通っていた年長さんたちはいよいよ小学部や小学校に進級するわけですね。その年長さんという時期は、聾教育の中では「5歳の坂」と言って、生活言語(いわゆる日常会話・コミュニケーションのためのことば)から学習言語(考える・学ぶための言葉)への言葉の発達の面でのレベルアップが望まれる時期と言われてきました。そこで今日は、いくつかの例とチェックリストを紹介してみますので、関わっておられる年長さんがおられましたら、ちょっとチェックしてみていただけるとよいのではないでしょうか。
 以下に、いくつかのことばの発達のチェックポイントと保護者の育児記録から該当する例をあげてみます(例には年中児の例も含まれています)。 

(1)過去の経験を順番を追って話したり「どう思ったか、感じたか」など、感情や印象が話せる。
(*「今、ここ」でのことではなく、出来事を思い出しながら自分の頭で順序立てて話せるということです。この力は作文を書くときなどの前提になる力です)

(例)「学校であったことをこと細かに話してくれる。今日は友達とふざけていてテーブルの上の物が落ち、先生に叱られたことを動作を交えて話す。」

(2)物語など場面を離れた話が理解できる。
(*過去・現在・未来という時間の認識もなんとなくわかり、語られることをきいてイメージできる力です。日本語の語彙・文法力だけでなく、その物語に関連する背景知識(スキーマ)がないと話をきいていても物語の内容を理解できません)

(例)「毎日、絵本を読むのを楽しみにしている。最近は『桃太郎』『浦島太郎』『こぶとりじいさん』などの昔話に凝っている。」

(3)ことばでことばの説明を求める。
(*ことばでことばを説明するとは、要するに学校での授業場面を思い出してみて下さい。先生がことばを使ってその授業の内容をいろいろと説明したり質問したりしますね。先生は「ことばでことばを説明」したはずです。子どもは、4、5歳頃になると「けっこんって何?」とか「今なんて話していたの?」などことばで大人に説明を求める時期が始まります。この力が前提になって、ことばでことばを説明するという思考・学習のための言葉が育っていきます。

(例)「最近、親の話によく割り込んできたり、『フリコメサギってなに?』などと質問をすることが多い。」

(4)ことば遊びができる
(*ことばを頭の中で操作する力です。ことばを説明できる力はこうしたことば遊びの中でも育ちます。例えば「赤くて、丸くて、食べるもので、木になるものは何?」という「クイズ」の問題には、「りんごって何?」という質問に対する答えがちゃんと含まれていますね)

(例)「絵日記に書くことがないとき、しりとりあそびやさかさことば、反対言葉など、ことば遊びをやっている。絵日記より楽しいらしい。」

(6)集団の話し合いに参加し、自分の考えをいう
(*こういう力が育つためにはまずその前提に子ども同士で自由に会話できる言葉が必要です。音声言語だけでやりとりする通常の幼稚園や保育園ではなかなか育ちません。口話法の聾学校でも先生が交通整理しないと難しい。しかし、小さい時から手話で会話していると、子ども同士でやりとりする力が育ちます)

(例)「給食の時、クラスの友達が通常の小学校に行くと聞き、『その学校の校長先生は手話ができるの?手話がなくてもその学校に行くの?』と友達にきいていた。」

(7)絵本を読んで理解し、手話で表現できる
(*手話を自然言語として獲得し、絵本に書かれている日本語の文を理解できるようになっていれば、子どもが自分で文を読んでそれを手話で表すことができるようになります。手話に変換できていれば日本語を理解して読んでいることもわかります。

(例)「今日は私(母)が忙しかったので、きこえない年少の妹に『はじめてのおるすばん』や『3びきのやぎのガラガラドン』などを手話をつけて読みきかせてくれていた。」

 長くなるのでこのくらいにしておきます。添付ファイルに、幼児期後半の頃のことばの発達チェック項目とそれに対してどんなことをすればよいかというリストを載せておきます。詳しくは『どうすればことばが育つか?』(全国早期支援研究協議会発行,900円)を参考にしていただければと思います。

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