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No.1049盲ろう教育について 投稿者:きいじい(掲示板管理人) ...2017/07/18(Tue) 10:06

今年4月TBS報道特集で「盲ろう教育」について放映されました。私はたまたま見たのですが、その放送を見て、自分がやってきたろう教育とはいったいなんだったのかと考えさせられました。これまで盲ろう児の存在は知っていましたが、少なくともろう教育の中で「盲ろう教育」についてとりあげていこうという話は誰からもきいたことがなかったし、正直、私もそう考えたことはありませんでした(そのことを今は深く恥じています)。
どちらかと言えばこれまでの盲ろう教育は、盲学校でやってきたのは事実だし、私も盲学校で行われていればそちらでやってもらえればいいのじゃないかと軽く考えてもいました。

しかし、実態はそう簡単ではないようです。まず、盲ろう教育の専門家が少ない。東京周辺を除いてはほとんどいないといってもよいだろうし、大学でも盲ろう教育について専門にやっている先生はほとんどいないのではないでしょうか?(宮城教育大の菅井裕行先生は数少ない専門の先生のお一人か?)だから、たまたま地方のどこかに盲ろう児が生まれても盲学校でもその対応が難しいし、まして、保護者はどうしていいか悲嘆にくれるばかりではないでしょうか。

 今年度、やっと、盲ろう児の全国実態調査の予算がついたばかり。日本の現状はまだそこからなのです。ですから、欧米諸国のように「盲ろう教育」という「独自の」専門分野が確立するまでにはまだまだ時間がかかるでしょう。しかし、子どもは待ってくれません。
ともかく、手探りでその教育を始めるしかありません。そのためにはまず盲ろう児と関わる盲学校やろう学校の先生方、地域の医療機関、療育機関の先生方、さらには保護者も含めて情報を交換しあえる場が必要でしょうし、そこから「こうすればいいんでは?」といった関わり方・育て方のノウハウを蓄積していく必要があります。
 
そして、年1回の研修会がこの8月5日(土)〜6日(日)に横須賀の国立特別総合研究所で開催されます。私は別の予定が入っていて行かれませんが、関心のある方、盲ろう児をおもちの親御さんも一度問い合わせてみられてはどうでしょうか? 
以下のURLからアクセスできます。

http://www.re-deafblind.net/

No.1040手話の初語は「グー」と「パー」? 投稿者:きいじい(掲示板管理人) ...2017/06/25(Sun) 09:34

早期から手話を使うろう学校2校の乳幼児相談保護者にききとり調査をしているなかで手話の喃語、初語、語彙爆発などについても調べていますが、いろいろなことが明らかになってきました。ききとりに協力してくださった20人のうち、すでに手話が出ている18人の結果から、前言語期の子どもの様子と初語の表出についてまとめてみたいと思います。18人の内訳は聴力90dB未満の軽・中度難聴児が10名、90dB以上の高度・重度難聴児が8名です。

〇前言語期(0歳代後半)の様子
 まず、初語が獲得される前にみられる大切な指標として、三項関係や共同注意がみられるかということと象徴機能がみられるかということがあります。
 前者は、大人と子どもとモノを共有して指さしや身振り・動作でやりとりが成立しているかということです。言葉はまず人と人とがコミュニケーションするために行われるものですから、お母さんが「ほらほら見て見て、きれいな花だね」と言ったときに子どもはその指さした先にある花を一緒に見て体験を共有できるかどうかとか、子どもがお母さんに向かって「ほら、〇〇だよ」と自分から指さして教えるといった行動(具体的な表出としては「アッ」と言って指さすなど)がみられるかどうかということです。
 
 後者は、例えば家族で一緒に乗った新幹線の楽しい記憶がその時にとった写真を見て思い出せるとか、積木を新幹線に見立てて動かすとか、そういう新幹線とは直接関係のないモノを新幹線に見立てる行動がみられるといったことです。このような象徴的な行為の延長線上にことばが発生すると言われています。ことばとは、新幹線という実際のものとは関係のない「し・ん・か・ん・せ・ん」という音のならびで実物を表現している記号または手話であれば添付ファイルのような手指・腕の動きであらわしている記号です。
18人の手話を表出している子どもにはいずれもこの2つの様子が見られたことから、この2つの指標は言語獲得の前段階にあることを示す指標としても使えると思われます。

○手話の初語はどんな手話?
 さて、きこえない子が最初に獲得する手話はどのようなものでしょうか?さらに別に聴取した2名を加えた20人の結果は、添付ファイル2のようになりました。特徴的なのは、「おいしい」という初語が3分の1を占めていることでしょうか。赤ちゃんにとってやっぱり食事場面はいちばんうれしい場面なのでしょう。

そしてもう一つの大きな特徴は、これらの手話の手の形をみてみると、「グー」と「パー」の手の形が圧倒的に多いということでしょう。赤ちゃんにとってこのグーパーがいちばん身体発達的にも容易で、この形が使われる手話表現がことばにつながりやすいということなのでしょう。なかなか面白い結果です。このことから、赤ちゃんにはグーとパーを使った手話表現を沢山使うとよいとも言えると思います。

手話初語について - きいじい(掲示板管理人)   2017/06/25(Sun) 09:40 No.1041
 子どもが表出する手話の初語は、グーとパーのかたちを使った手話が最も多いことがわかります。
 また、手話初語の表出時期は早い子は生後10か月から遅い子は1歳10か月頃までの約1年間のひらきがみられましたが、20人の平均では11.4か月でした。きこえる子が音声言語を獲得する時期とほぼ同じと考えてよいと思います。

No.1034すなおに のびのびと 投稿者:きいじい(掲示板管理人) ...2017/06/11(Sun) 17:54

 文部科学省著作の『わたしたちの道徳』(小学校1・2年用)の教科書を開くと、まるで文部省の役人さんや政治家さんたちが自分たちのために作ったような単元があります。
 それは第1章の「自分を見つめて」の中にある(4)「すなおにのびのびと」(44〜47頁)というところです。以下にその単元を引用してみます。

  うそ ついちゃった。
  本当は ぼくが やぶったのに、
  弟が やぶったって 言っちゃった。
 
  弟が、「フギャー」と ないた。
  ロボットや ぬいぐるみが 
  ぼくを にらんで いるみたい。

  このままじゃ いけない。
  思いきって「ごめんなさい」って 
言ってみた。

  すっきり して 気もちが いいな。
 「もう うそなんか つかないぞ。」

 すがすがしい、いい単元です。子どもに道徳を云々する前に、大人は率先して子どもたちの模範となるよう「うそをつかない」姿をみせなくてはなりません。

 さらにその前の頁(42〜43頁)には、だめ押しのように「しては ならない ことが あるよ」という頁があり、いくつかの徳目が並んでいます。
 
 「うそを ついては いけません。」
 「ともだちを たたいては いけません。」
 「人の ものを とっては いけません。」
 「いじわるを しては いけません。」
 「悪口を 言っては いけません。」
 「人の ものをかくしては、いけません。」

 いやいや、耳が痛いことばかりで自分が恥ずかしくなります。素直にのびのびと生きよう、と自分も残り少ない人生、襟を正して生きようと思います。(なおこの教科書は以下の文科省のホームページから検索することができます)。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/doutoku/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/02/18/1344239_1_2.pdf

No.1031動詞活用グループの見分け方 投稿者:きいじい(掲示板管理人) ...2017/06/08(Thu) 23:44

 動詞の活用のグループを見分けるにはどうすればよいでしょう?という質問をいただきました。動詞の活用は確かに複雑です。しかしきこえる人はいちいち表にして規則を書きだして覚えたわけではなく、会話の中で自然に覚えたものです。ただ、きこえない子とくに聴力も厳しい子たちは「自然に」ということはなかなか難しく、効率的に学ぶには、活用表で学習し、例文を作りながら覚えていくという方法をとることになります。

 では国文法でやったような活用表を作るのかというと、そうではありません。国文法の活用は非常に微に入り細にわたっているので、子どもの動詞活用の学習には使えません(添付ファイル参照)。
 
 そこで日本語教育では「〜ない」という「ナイ形」で見分け方を教えます。
 例えば「行く」は「行かない」、「要る」は「要らない」です。「ナイ形」の前が「か」や「ら」に変わる場合は1グループです。

「教える」は「教えない」、「居る」は「居ない」です。このように「ナイ形」の前が変化しない場合は2グループです。
 
 しかし、きこえない子は、この「ナイ形」を作ること自体が難しい子もいます。
そのような場合はどうすればよいでしょうか?

 動詞のうち、基本形が「〜る」以外の動詞は全て1グループと覚えます。
 基本形が「〜る」の動詞には両方あり、そのうち「い段」と「え段」+「る」の動詞が2グループです。「見る」「居る」「着る」「食べる」「変える」・・・
 それ以外は1グループです。
「回る」「くくる」「怒る」・・・

 ところが「い段+る」「え段+る」で2グループかと思いきや、1グループという例外の動詞があります。
「切る」「要る」「走る」「知る」「入る」「帰る」などです。これらの動詞は実は「〜た・て」形にした時に「〜った・て」になる動詞なのですが(「切った、要った、走った…」)、「ない形」が分からない子には難しいかも知れないので、これは例外として扱い、活用表のどこかにまとめて書いておくとよいと思います。そしてそのうちいつか、子どもたちが動詞の活用を学んでいったとき、この例外の動詞にもちゃんとルール(文法)が存在することに気づかせるとよいと思います。

動詞活用お助けカード - きいじい(掲示板管理人)   2017/06/08(Thu) 23:59 No.1032
動詞の活用表(1グループ、2グループ)や1グループ動詞の「テ・タ形」動詞の活用一覧など、この1枚でわかるようになっており、子どもは活用がわからなくなったらこのカードを見ます。香川聾学校版です。

No.1016海外からの感想 投稿者:きいじい(掲示板管理人) ...2017/06/05(Mon) 23:48

「ことばのネットワークづくり」(1,200円)という幼児・児童向のワークを本会では出版していますが、こんな嬉しい感想をいただきました。

「ことばのネットワークづくり」は、海外で日本語を学ぶ子ども達に使用させていただき、まだ文字が読めない書けない子どもに大変有益に使わせていただいております。
 一般的な幼児向け国語ドリルでは歯が立たなかった子どもでも、こちらの教材は理解しやすく、切ったり貼ったりの作業もあったりして、楽しんで取り組んでくれます。
 ひらがなが読み書きできるようになるために、日本語の語彙と自然な表現をどれだけ理解し身につけているかがかなり土台となることを実感しております。
これからもこちらの教材でいろいろな境遇の子ども達が楽しんで言葉を勉強してくれますようにと思っています。」

 このような感想をいただくと、きこえない子だけでなくいろんな子どもたちに役立っているのだということがわかり、本当に嬉しく思います。そして、次はどんなものが役立つのだろう?と新たな意欲をかきたてられます。また、がんばりますので今後ともよろしくお願い致します!

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