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『一文字かるた』を使ってあそぼう!

日本語は50音、いや濁音、半濁音、拗音、長音まで含めると108の音韻(音節)ですべての単語が成り立っています。ところが難聴児は、日常生活の中では耳だけで100%の音韻を区別することができません。ではどうやって区別するのかといったら、文字か指文字です。それ以外に100%区別することは不可能です。ですから正しい日本語を身につけるためには幼児期に文字・指文字をきちんと身につけておくことが必要です。

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そのためにどこの家庭でも文字や指文字の50音表を壁に貼っておられると思います。ところが難聴児の多くは意外とこの50音が苦手です。「ア行から順番に言ってみて」と言われてもサ行あたりまでは言えますが、それからあとは言えない子どもが多いです。頭の中に50音表がちゃんと浮かばないのです。そこでお勧めしているのはラミネート加工した小型の指文字表をお風呂の壁に貼って、お風呂から上がる前に浴槽で数字を暗唱する代わりにこの50音表を縦に読んだり横に読んだりして頭の中に50音表をしっかり入れておくことです。この50音表が身についていると将来、国語辞典を引いたり、動詞の活用を学ぶときに役立ちます。

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 ふつう50音表は清音だけの表です。もちろん最初はここからスタートです。でも年長くらいになったらぜひ日本語108音のひらがな版とカタカナ版を壁に貼って下さい。小学生になって難聴児がよく間違えるのはとくにキャ、キュ、キョなどの拗音や「きって」などの促音、それから長音が入ることばです。耳だけでききとることが難しいのです。そのためにもこうした拗音の入った100音表を貼っておかれるとよいでしょう。

 

ここで紹介するのは『一文字かるた』を使ったあそびです。ことばには1音節だけの単語というのがあります。「い」...胃、「う」・・・鵜、「え」・・・絵、柄など。でも「あ」はありません。ないけれど「ア!」と叫んだりすることはあります。単語ではないけれどそういう種類のものも入れて作ったのが『一文字かるた』です。絵がとてもユーモラスなInstagramriechin0233 のママさんが作られたものをお借りしました。

 これを作ってどんなあそびができるでしょうか? いくつか考えたあそびを紹介します。

 

50音ならべ」(「7ならべ」の50音版)

50音ならべ.jpgのサムネール画像

7ならべは7を最初に開いておきますが、50音ならべでは「ナ行」を開いておきます。

ここからスタートでルールは7ならべと同じです。休みは3回までとか、止められているところを「アンパンマンカード」を使って請求できるとか、ヤ行の空白部分は「バイキンマンカード」を使うとかします。

 

「ビンゴゲーム」

 月カレンダーなど少し硬めの紙を使ってビンゴ盤(3×3、4×4、5×5など)を作ります。じゃん

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けんして順番に好きな文字カードをとり、ビンゴ盤に置きます。文字カードは別に作って山積みにしておきます。山積みの文字カードから一枚ずつめくり、その文字がビンゴ盤にあれば裏返します。写真では「あ」が出ています。向かい側の相手の上から2列目の左(こちらから見ると右)に「あ」があります。これを裏返します。順次やっていき、早く「たて」か「よこ」か「ななめ」一列全4枚裏返った人が勝ちです。

 

 

「それは〇です!」

それは〇です!.JPG

親役は伏せてある一文字カードから一枚とります。そのカードの文字のヒントを出します。例えば写真の例「か」なら「空を飛びます。血を吸います。刺されるとかゆいです。」など。相手が当てたら相手に渡し、はずれたら自分がもらいます。たくさんカードをとったほうが勝ちです。ことばでなく、ジェスチャーでヒントを出してもよいです。

 

 

「同じ文字、出るかな?」

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 一文字カードと文字カードを裏返して山積みにしておき、一文字カードの山から場に5枚開きます。じゃんけんして勝った人から文字カードを一枚とり、場に同じ文字のカードがあったらもらいます。あったときは、一文字絵カードを一枚場に開き、もう一度文字カードを続けて開きます。場にない場合は、文字カードも場に開いて置いておきます。次の人が同じようにやります。沢山ペアを集めた人が勝ち。

 

 

「ことばを作ろう!」

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全ての一文字カードを場に開いておきます。じゃんけんをして勝った人から順番に一文字カードをとってことばを作りますが、とってもよいのは4枚まで。4枚とってひとつのことばを作るわけです。例えば「たこやき」。たくさん作った人が勝ち。

*濁音、半濁音、長音、拗音、促音はなし。清音だけで作ります。

 

 

「じゃんけんカード集め」

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すべての一文字カードを裏にして場に置きます(山積みでもよい)。じゃんけんをしてパーで買ったらカードを5枚、チョキで勝ったら2枚、グーで勝ったら1枚とります。場にカードがなくなるまでやります。とったカードを組み合わせてことばを作ります。できるだけたくさんのことばを作った人が勝ちです。*清音だけで作ります。

 

 

「〇のつくことばを言おう」

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一文字カードを裏にして山積みにしておきます。じゃんけんをして勝った人が一枚めくりその文字があたまになることばを探して言います。写真では「み」です。みのつくことば例えば「みかん」「みず」「みどり」など。清音だけに限りません。全てOKです。もし見つからない場合は、場に置き、次の人が山積みのカードを開いてことばを言えたら、ボーナスとして場に置いてあるカードでことばを作ってうまくできたらそれももらえます。

 

 「アンパンマーン!来て~!」(坊主めくりの一文字かるた版)

 全てカードを伏せておきます。中に、アンパンマンカードを3枚、バイキンマンカードを3枚忍ばせておきます)。じゃんけんで勝った人から順にめくり、普通の一文字カードならそのまま一枚もらいます。しかし、バイキンマンが出たら、自分の獲得したカードを全て場に返します。そのカードは次にアンパンマンカードを引いた人がもらいます。山積みのカードがなくなるまでやります。沢山カードをとった方が勝ちです。

 

 以上、思いついたゲームを紹介しました。皆さんもぜひゲームを考えてみたり、作ったゲームを子どもといっしょにやってみませんか?

┃難聴児支援教材研究会
 代表 木島照夫

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