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品詞カードの作り方

ここでは、「品詞カード」の作り方について説明します。品詞カードは、黒板上にはって

提示する文の構造を視覚化してわかりやすくすることができます。まずは、色方眼紙で品詞カードを作成する方法について。

「品詞カード」の作成.jpgのサムネール画像

 

1.準備するもの

 まず、準備するものは、色方眼紙(黄色=名詞、ピンク色=時数詞、黄緑色または薄緑=動詞、水色=形容詞、ペール色=なにで名詞・形容動詞)です。

色方眼紙はネット販売も利用できますが、まとまった枚数でないとなかなか買えないので、厚紙に色画用紙を貼るのでもかまいませんが、凹凸ができやすいのでできるだけ色方眼紙を使うのがよいと思います。

それから、図書館の本などに貼り付ける時に使う透明のカバーフィルム(ブックカバー)。わたしはニチバンの粘着剤付きロールタイプ(2m×35cm)を使っています。アマゾンで461円(送料なし)で購入できます。

 マグネットシート、カッターナイフまたははさみ、セロテープ

 

品詞カードの種類(例).jpgのサムネール画像

2.作り方

(1)色方眼紙の黄色(名詞)、ピンク色(時数詞)、ペール色(なにで名詞)は、長方形に切ります。サイズは通常の教室の黒板で使用するのであれば、9cm×21cmくらいに切ります(個別指導など小黒板で使うのであればその3分の2くらいの大きさ)。

(2)色画用紙の黄緑色(動詞)、水色(形容詞)は、まず名詞などと同じ長方形に切った後、長い辺の端から5cmくらいのところに印をつけ、短い辺の真ん中から切って、横長ベース型にします。

名詞と動詞は多く使うので10枚くらいあるとベストです。形容詞、時数詞、なにで名詞は5枚くらいあれば足りるのではと思います。足りなければまた作ればよいでしょう。

(3)それぞれの色方眼紙の色面全面を覆うようにカバーを掛け、内側に1cmくらい織り込みます。その時にしわがよらないように気を付けます(携帯の画面に保護フィルムを貼り付ける要領で)。粘着剤は付いていますが、端っこは、必要に応じてセロテープ等で補強しておくとよいでしょう。

品詞カード使用例.jpgのサムネール画像

(4)カードの裏面にマグネットシートを適当な大きさに切ってはりつけ、黒板等に貼っても落ちないようにします。これで完成です。

あと、「情報」「助詞」「述部」といったカードも作っておきます。これは普通の厚紙にマグネットを貼り付けたものでよいです。

 

文の構造図.jpgのサムネール画像

以上で完成です。ホワイトボードマーカーなら何度でも文字を書き、消して使えますが、油性マジックは消えないので注意が必要です。

 また、模造紙上で使用するには、色画用紙を同様に切って品詞カードを作ります。ただ、これは、マジック等で書いて使うので(上図「ごんぎつね」例)何度も使用することはできません。

さらに、児童用としては付箋紙をカットして品詞カードを作成すると、児童が机上の紙面上またはホワイトボード上で、カードを操作しながら文の構造を学ぶことができます。

 

 

*なお、品詞カードを使った日本語文法の指導方法については、このHPの「日本語文法指導」の各カテゴリーを参照してください。

 

┃難聴児支援教材研究会
 代表 木島照夫

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