全国の難聴児のための早期支援、聴覚障害教育の情報提供、教材などの紹介を発信します。

オリジナルことば絵じてんを作ろう!

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1.準備するもの
・A5サイズのルーズリーフとバインダーを用意しましょう。
 インデックスシールも用意してね。

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2.新聞の折り込み広告や商品のカタログなどを集める

・絵に文字がかぶらないのは生協や無印良品のチラシ。

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3.チラシを切り抜いて、仲間ごとに分けたページに貼ります

・仲間はなんでも良い
 例えば、「りんご」は、《果物》《食べ物》《木になるもの》《デザート》から《農家・農業》《青森県の農産物》《植物》など、いろんな「仲間」で分けることができます。
いろいろな仲間・カテゴリーで分けられることを知るのがとても大切なのです。

 ・子どもが興味をもったことから始めましょうimage010.png
 例えば、「さかな」に興味をもっている子には、《さかな》《海の魚と川の魚》《水の中の生き物》《食べられる魚・毒をもった魚》《すしネタ》《魚の取り方・穫れる場所》などいろんな「仲間」で分けることができます。
図鑑だけでなく、魚の話「スイミー」や「浦島太郎」のおとぎ話にもつなげられますし、実際に釣りを経験すれば絵日記にもつなげられます。
魚の絵を並べてすごろくを作ったり、起承転結を考えて魚の話を作ったりするのもいいかもしれません。

 

 

 

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4.途中であきらめないで続けましょう!

  image012.jpg下の絵を見てください。上の絵と下の絵から仲間になる絵を探してください。
答えは簡単。「木」ですね。
これは聴覚障害の有無にかかわらず、ほとんどの子がわかります。
絵で見ればわかるのですが、これがことばになるととたんに難しくなります。
「りんごとバナナはどこが同じ? どこが似ている?」ときくと、「う~ん」となってしまいます。
でも、「りんご、バナナ、バス、机、洋服、男の子、ぶどう」の絵をみて、「どれが同じ仲間?」と尋ねると選び出すことができます。
同じもの(果物)の概念・イメージはもっているのですが、うまくことばに結びついていないのです。
小学部以降になると、「ことばの概念化」ができることで、その概念を使って教科の学習ができるようになります。
例えば「果物の栽培農家のうち、りんごの生産額が最も多いのはどの県か?」という文の中には「果物」「栽培」「農家」「生産」など抽象的な概念をもったことばがいくつもあります。
こうした抽象概念の最もベースにあるのが、りんごやバナナ、ぶどうなどをくくる「果物」という概念化されたことばです。
これらの言葉はぜひ幼児期に身につけさせておきたい言葉・概念です(「乗物」「洋服」「動物」「調理道具」「電気製品」・・・)。
また、上位概念「果物」として括るだけなく、「酸っぱい食べ物」とか「好きな果物・きらいな果物」「春・夏・秋・冬に穫れる食べ物」などオリジナルなくくり方で、頭の中に「ファイル」を沢山もっていることが、その子どもの思考の豊かさを支えることにつながります。

5.ことばを使ったいろいろなあそびにつなげましょう!

いわゆる「ことばあそび」です。
ことばは、そのことばを使って様々な高度な活動ができることが大切です。
きこえない子は、ことばを知っていてもそれは「ものの名前」「場所の名前」を知っているだけで、そのことばを使いこなしていろいろな活動をすることが苦手です。
「りんご」を知っていても、「りんごってどんなもの?」と聞かれるとことばで答えることが難しいのです。子どもはりんごを頭の中にイメージしているのですが、それがことばになって出てきません。
「八百屋さんやスーパーに売っていて、色は赤いのや緑のがあって、形は丸くて、味は甘いけど少し酸っぱくて、皮はつるつるしていて、むいて食べるとさくさくして、おやつやデザートに食べる」などと答えることはとうていできません。
体験としてはあっても「ことば化」ができないのです。
「ことば化」とは、頭の中に辞書を作るようなものです。体験・イメージのファイルは頭の中にすでにあるのです。
それに説明の文をつけるのが「ことばのことば化」です。
それには「なぞなぞ」などのことばあそびがいちばんです。

 
image013.pngimage014.png6.絵本を読んだら、ちょっときいてみましょう!

子どもに短いお話を聞かせます。
「あとでどんなお話だったか教えてね」と言ったのにも関わらず。
答えられない子どもが多いです。一つは「ワーキングメモリー(短期記憶・作業記憶容量)が小さいことがあります。聞こえない子は聞こえる子のように「話をききながらメモをとる」ことはできません。
ですから、「覚えておく」という力も必要です。
その練習を、絵本の読み聞かせの中でやることもできます。
5W1Hやストーリーのキーワードを使ってきくのです。
しかし、必要だからといってテストするみたいに何度もやられるのはかないません。
本人に語り部になってもらって、それを家族みんなでききましょう。主人公は子どもです。
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7.絵本がない時の過ごし方!

寝る前に読み聞かせをしましょうといっても、適当な絵本がないときもあります。
そんなときはどうしましょう?きこえのよい子は歌をうたったりもよいでしょう。
絵なしに手話語りでお話をするのは、子どものイメージをふくらませます。
いろんな工夫をしてみましょう。

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8.ふだんの生活の中で、子どもに自分で「考え」させましょう!

これは簡単そうで難しい。
日々の生活の中では、必要なことが会話できればそれで用が足りるからです。
手話で通じればそれでよし。日本語あればなおよし。
しかし、聞こえる子と聞こえない子の情報量には雲泥の差があります。
ですから、「もう食べたの?」「うん、食べた」だけで終わりにしていては、考える力はつきません。
そこが聴覚障害教育のいちばん難しく、大変なところでしょう。
ですから、「考える子」に育てたいと思ったら、子どもに「考えさせる」しかありません。
「ああしなさい」「こうしなさい」「それはだめ!」ではなく、「どうしたらいいのかな?」。
そのためのやりとりのコツをピックアップしてみました。

~考える子どもに育てる会話のコツ~

 ①「どうせわからないから」ではなく、できるだけことばで説明し、会話を見せる習慣を
  家族含めてつけましょう!
  子どもの情報不足を補い、幅広い知識をもった、「空気の読める子」に育てるには
  それしかありません。見せたくない会話は別のところで。

②子どもに尋ね、ことばで説明できるように習慣づけましょう。
  それは「どういうことなの?」「どうしてそうなったの?」

③子どもがうまく説明できない時は、説明の仕方を教えましょう。
  ◆5W1H・・「いつ」「どこ」「だれ」「なに」「どうして」
  ◆時間経過・因果関係・・「はじめに」「次に」「だから」「でも」「それから」「最後に」
  ◆意見・感想・予想・・「どうなるかな?」「どう思う?」

④予想したり、仮定して考えさせる
  
「~だから~だろう」「もし~だったら」「例えば~なら」

⑤うまくいかなかった時は、問題解決の方法を考えさせる。
  
「どうしてうまくいかなかったのかな?」「どうすればできるかな?」

⑥ものごとの共通点や相違点を考えさせる。
  
「それはどこが同じなの? 似ているの?」「どこが違うの?」

⑦手話ニュース・子ども手話ニュースを見る習慣をつける。
  近所のできごとなど、身近な話題について話し合う。

  自分の考えをもてる力、自分の考えを伝える力をつける。