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『はるの空ー耳の聞こえない私は,音のない世界をこう捉えこんな風に生きてきたー』(書籍紹介)

ジアース教育新社より3月に出版された書籍,1700円+税
   この本の著者、春日晴樹さんは石神井ろう学校卒業。当時、口話法だった都立大塚ろう学校から普通小学校へインテグレーション。中学を卒業して、再びろう学校高等部にUターン。
 とても読みやすい本で、ついつい引き込まれて2時間ほどで読んでしまいました。疾風怒濤の人生40年というか、高校生の時の日本放浪の旅から世界一周放浪の旅に始まり、介護福祉士をしたり潜水士をしたり、JAXAで働いたり、いろんな仕事に挑戦。そのバイタリティーには本当に感心させられます。今は、「みみ」のセラピーを開業しているということです。
「聴の字に含まれる十四の心」にはほんとうに感動しました。相手への思いやりを大切にした心。ぜひ読んでみてください。

 目次は以下の通りです
はるの空.jpg
第1章 耳が聞こえない私
第2章 日本語に出会う
第3章 耳が聞こえり人がいる世界を知る
第4章 この世界で強く生きる
第5章 旅人として
第6章 JAXA(宇宙航空研究開発機構)で働く
第7章 伝えたいこと

 因みに写真家でエッセーなどの連載も手掛けている齊藤陽道さん(「声めぐり」を以前に紹介しました)はじめ、改めて20年前の当時の石神井ろう学校(都立の高等部単独校。2002年の統廃合で廃校)は生徒も教師も意欲的で、また、手話あればこその自由な話し合いや人間関係があり、「学ぶ力」も「生きる力」も両方伸ばしてきたすごいろう学校だったんだなと思いました。
 また、最近、一部の耳鼻科医たちが「きこえない子は皆、インテグレーションすればいい。聾学校はもう要らない」などと主張していますが、それは違うよな、と思える1冊でした。

┃難聴児支援教材研究会
 代表 木島照夫

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