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だれでもわかる日本語の読み書き~第26回「ことばのかたち~5つの基本文型」

このYouTube日本語講座では、文のかたちをいろいろと学んできました。 

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今回は、もう一度それらを整理したいと思います。きこえる人はいちいち文型など意識していません。それは小さい時からのコミュニケーションの中で、例えば「飲む」とか「食べる」という動詞の時は、「なにを」ということば、「行く」ということばをきくと「どこに」ということばとセットになって身につけているからです。しかし、きこえない子には難しいことです。聴力が厳しければ厳しいほど困難さは増します。それで、まず、文の最も基本の型である文型のかたちで学習が必要になります。「けんかする」⇒「だれと?」⇒文型「~が~とけんかする」と例文が頭に浮かぶようになるくらいまで繰り返します。このような練習は、実は幼児の時の絵日記で繰り返しやっているのですが(添付ファイル)、それ

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でも身についていないこともあるので、小学生低学年くらいの時に、助詞を意図的に取り上げ繰り返し学習する必要があります。


〇文の「述部」と「情報」

 まず、文は文末の「述部」(=述語)が土台になっています。その土台の上に、必要な「情報」が加わり、「情報」と「述部」の関係を明示するために「(格)助詞」がつきます。そして「述部」のことばには、欠くことのできない「情報」があり、それを「必須成

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分」と言っています。例えば、「私は 食べる」というだけでは、なにを食べているのかがわかりません。そこに、例えば「ケーキを」といった「情報」と「助詞」が必要になり、この「ケーキ」ということばが「食べる」という動詞の必須成分ということなのです。同様に「行く」という動詞には、「だれが」と「どこに」という「情報」が必須成分として必要です。このような述部と必須成分の組み合わせを「文型」と呼んでいます。こ

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の「文型」には5つの種類があり、それらを5つの「基本文型」と呼んでいます。


〇基本文型

右上のファイルを見ていただければわかるように、「述部」には、名詞、動詞、形容詞を入れることができます。それぞれ「名詞文」「動詞文」「形容詞文」と言います。この中でいちばん多く使われるのは動詞です。日本語は、この「述部」のことばを土台にして、その上に必須成分を加えてまず骨組みが出来

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上がります。さらにその上に、「いつ」をあらわす時数詞とか、「原因・理由」をあらわす助詞「~で」を使ったことば(これを「随意成分」と言います)とか、副詞、接続詞などいろいろなことばが加わって複雑な文になっていくという構造になっています。


①文型Ⅰ・・・「~が」+動詞・形容詞・名詞

 情報を1つしかとらない自動詞が多い。名詞が使える唯一の文型です。名詞は「今日は、雨です」などです。

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②文型Ⅱ・・・「~が」+「~を」+動詞

「~を」を必要とする他動詞はこの文型です。述部に来るのは動詞だけです。自動詞の中の「通過」(「バスが橋を渡る」)および「出発点」(「飛行機が 羽田を 飛び立った」)の自動詞はこの文型です。


③文型Ⅲ・・・「~が」+「~に」+動詞・形容詞

 文型Ⅰとならんで形容詞が使える文型です。

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また、まだ学習してませんが、「なにで名詞」(=形容動詞)が使える文型です。


④文型Ⅳ・・・「~が」+「~と」+動詞

 相手を必要とする文のかたちです。


⑤文型Ⅴ・・・「~が」+「~に」+「~を」+動詞

 これは「あげる」「もらう」「貸す」「借りる」「贈る」「届ける」「見せる」など、複数の人の間で物などをやりとりするときに使う動詞です。このような動詞には「情報」が3つ必要になります(添付ファイルの一番下)。


以下、YouTube動画は下記のURLからご覧になれます。

第26回「文のかたち~5つの基本文型」(14分・字幕付き)

https://youtu.be/Qgts5xbbebU

無料テキスト・問題は、下記のPDFをダウンロードしてください。

26.文のかたち(テキスト1・問題2).pdf

┃難聴児支援教材研究会
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