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だれでもわかる日本の読み書き・第24回~助詞「で」の4つの使い方

このYouTube日本語講座では、これまでに、①「が」のみを使う文、②「が」と「を」を使う文、③「が」と「に」を使う文、④「が」と「と」を使う文の4つのパターンについて学んできました。これらのパターンで使う動詞は、どんな助詞を必要とするのかがほぼ決まります。例えば「ぼく食べる」という文の動詞は、「~」という目的語が必要であり「ぼくラーメン食べる」というかたちになるのが基本的なかたちです。また、「ぼく行く」という文の動詞は、「~」という目的語が必要であり、「ぼく学校行く」というかたちが基本的な形です。

しかし、「で」はどうでしょうか? 「ぼく食堂食べる」とか「ぼくバス行く」という文を見た時、前者ではやはり「なに?」食べるのかという肝心な部分が欠けてると感じますし、後者は「どこ?」行くのかという大切な部分が欠けていると感じるはずです。つまり、「で」は基本のかたちを構成することはできず、上に述べた①~④の基本の文型とともに使う助詞です。でも、文の内容を相手にさらに詳しく伝えるために必要でかつ便利な助詞です。以下、助詞「で」の使い方について学習します。

 

○学習内容~助詞の「で」について

 

助詞「で」テキスト1.jpgのサムネール画像

今回は、低学年児童の日記(右資料・左側)から、助詞「で」の使い方を考えてみます。この日記に使われている助詞を数えると、以下のようになります。

「は」・・・7回   「が」・・・2回     「を」・・・1回

「に」・・・4回   「と」・・・5回    「で」・・・0回


とはいっても、「で」を使うことで、いくつも文を並べることなく、端的にまとめて言い表すことができます。例えば、①「イオンに行きました。パパとママとぼくと弟です。」は、全員をいちいち言う必要性がないところでは、「家族みんな」とか「家族4」とまとめることができます。また、「年末でした。道が混んでいました。バスに乗って行きました。」は、一つの文にまとめて「年末、道が混んでいたので、バス行きました。」とすっきりさせることができます。

このように、「で」は、基本的な文のかたちに絶対に必要な助詞ではありませんが、文をまとめたり、中身をさらに詳しくするために欠かせない助詞です。そこで、日記の文を、「で」を使った文に書き換えてみました。それが同添付図・テキスト1の右側の文章です。このなかでは「で」が8箇所使ってあります。では、これらはどのようなときに使っているのでしょうか?

 

○助詞「で」の4つの使い方

助詞「で」4つの使い方.pptx.jpg

助詞「で」が使われるときは、図のような4つの場合です。

①ある場所で何かをするとき(例「学校勉強する」「公園遊ぶ」など、場所の名前+「で」となります)

②時間や数量の期限・範囲をあらわす(例「5終わる」「全部100円」など、時数詞+「で」となります)

③道具・手段・材料・方法をあらわす(例「はさみ切る」「手話話す」「木作る」などです)

④原因・理由をあらわす(例「風邪休む」「誕生日もらう」など)

助詞「で」キスト2.jpg

 この4つの使い方について、子どもの書き直し日記(添付図テキスト1・右側)の「で」が使われているところをチェックしてみると、上記①場所の「で」が2回、②範囲(時数詞)の「で」が2回、③手段・方法の「で」が2回、④原因・理由の「で」が2回と4つすべてそれぞれ2回ずつ使われていることがわかります。

 

助詞「で」がうまく使えるようになるに

助詞で問題1.pptx.jpg

は、経験と習熟が必要です。文を作るうえで必須の助詞である「が、を、に、と」を身につけるのは、時間的にも比較的早いのですが(使う頻度が多いので)、「で」は文に必須でない分、使い慣れていくことが必要です。しかし、使われ方が他の助詞よりもはっきりしているので学習はしやすいです。ぜひ、「で」の使い方をしっかりと身につけて日記や作文の中で使ってほしいと思います。


以下、YouTube動画は下記のURLを開いて下さい。

第24回「助詞「で」の4つの使い方?」(14分・字幕付)

https://youtu.be/P-0xdjp3JiM 

また、今回のYouTube動画の無料テキスト・問題は、以下のURLからダウンロードできます。

24.助詞「で」の4つの使い方(テキスト2・問題2).pdf

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