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だれでもわかる日本語の読み書き~第9回「動詞の活用その1・1グループ活用」

動詞活用については、ご記憶の方も多いのではと思いますが中学校の国語の授業でやりましたね。文科省の教科書で採用している国文法は、もとは橋本進吉(18821945)の理論をベースにしており、「橋本文法」といわれるものです。文科省が採用しているからといって、その理論が唯一正しいというわけではなく、日本語の文法理論ではまだ決着のつかないこと、矛盾をはらんでいることなどがあり、例えば、格助詞の数は研究者によってまちまちですし、形容動詞という概念にはいろいろと矛盾がありますし、日本語には英語のような「主語」があるのかないのかなど、まだまだ未決着の課題が残されているのが現状です。その問題は横においといて、ここではきこえない子にわかりやすく日本語を教える上で役立つ理論を使いたいと思います。

国文法と日本語文法指導1.jpg

そう考えたとき、私たちが中学で勉強した国文法理論(橋本文法)は微に入り際に渡っており、複雑でとてもきこえない子にそのまま使えるとは思えません。例えば、右のファイルのような「飲む」の否定形「飲まない」は、国文法では、語幹「の」に未然形の「ま」がくっつき、そこに助動詞の「ない」がついたものという説明になりますが、この理論をそのまま使って小1のきこえない子に説明してもちんぷんかんぷんでしょう。もっとわかりやすく、そして、実際に子どもでも使える理論はないのでしょうか? そこで採用したのが、外国人のための日本語教育で使われている実践的な動詞活用の指導方法です。


〇日本語教育における動詞活用パターン

国文法と日本語文法指導2.jpg

右の表からわかるように、国文法五段活用の動詞を「1グループ」としてまとめます。ここは国文法と同じです。次の国文法「上一段活用」と「下一段活用」をまとめて「2グループ」とします。また、独自の変わり方をする「カ行変格活用」と「サ行変格活用」をまとめて「3グループ」とします。ここは少しシンプルです。また、説明の仕方も国文法よりシンプルです。以下、動詞「のむ」と「切る」を例に、YouTube動画で説明しますので、下記を開いて下さい。

⇒第9回「動詞の活用その1~1グループ動詞」(YouTube)

 https://youtu.be/vzULuaUqYm0

1グループ動詞活用テキスト.pptx.jpg

 

 また、学習で使う無料プリント(テキスト・問題)は、下記からダウンロードして下さい。

「テキスト・問題プリント」ダウンロード

9.動詞の活用その1~1グループ動詞(テキスト2枚、問題3枚)

9.動詞の活用その1(テキスト・解答).pdf

 

このPDFの問題の中には、右図のようは時数詞+1グループ動詞活用問題.jpgのサムネール画像動詞で文を作る問題も含まれている。時数詞は助詞を使わないで文を作ることができます。助詞を使わないで文をつくる練習もぜひやってみてください。 


〇さまざまな動詞について、活用練習問題を作りましょう!

 また、動詞の活用で使用する「動詞活用おたすけ表」および「練習問題用紙」は、下記の教材テキスト版(Word)から作成してく

動詞の活用おたすけカード.pptx.jpg

ださい。右図は教室内に掲示したおたすけコーナーと、各児童に配布するおたすけカードの例です。

 また、このダウンロード教材の最後には、練習用紙があり、今回の動画で使わなかった、命令形、意向形、可能形、受身形、使役形など、おもな活用のかたちものせた動詞活用表などが載せてありますので、ぜひ、この練習問題用紙(テキスト版・Word)を使ってさまざまな動詞の活用を練習するとよいと思います。ろう学校などでは、動詞の活用練習問題を毎日1枚宿題に出したりしています。

動詞活用練習用紙.pptx.jpgこうすることで、動詞の変化の仕方を習熟し、文の中で動詞が正しく使えるようになってきます。また、教科書のなかで出てくる動詞についても、この練習用紙を使って活用及び文を作る練習をすると、教科書の文に出てくる動詞の意味理解が確実になります


 
動詞活用おたすけ表・練習用紙.docx

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