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名詞修飾句・節の作り方

 日本語の特徴の一つは、修飾語句が文の前に前に(横書きでは左へ)と展開していくことです。この点は、関係代名詞をつけて後ろへ(横書きなら右へ)展開する英語とは逆です。

例えば、以下のような文があるとします。

 

1.私は 運動会に 行った。

運動会に行った人はわかりますが、どこの運動会なのかよくわからないので、「運動会」(名詞)を説明する語句を次に付け加えてみます。

 

2.私は 東京の ろう学校の  運動会に 行った。

 運動会という名詞を修飾する文「ろう学校の」を加えます。「名詞+の+名詞」です。ここに、さらに詳しくするために「東京の」を加えてみます。そうすると「東京のろう学校の運動会」になり、上のような文になります。

 

3.私は、きこえない友だちが通う 東京のろう学校の運動会に 行った。

さらに詳しくするために、「きこえない友だち」を加えてみます。そうすると「きこえない友だちが通う 東京のろう学校の運動会」となり、上のような文になります。だいぶ詳しくなりました。もう少しだけ詳しくしてみましょう。

 

 4.私は、都内に住んでいるきこえない友だちが通う東京のろう学校の運動会に行った。

 ずいぶん長くなりました。まだまだいくらでも長くすることは可能ですが、この辺までにしておきましょう。「都内に・・・・東京のろう学校の」までは、すべて「運動会」を説明するための「修飾節」であることがわかります。

  名詞修飾構文.jpg

 このように日本語は修飾する部分が前に前にと出て、理論的にはいくらでも長くすることができます。このような名詞を修飾する複文は、国語の教科書の中でもけっこう早く出てきます。例えば、教育出版の国語小1上の最初の説明文「なにがかくれているのでしょう?」には、最後の頁に「上手に かくれることのできる 虫は、ほかにも いろいろいます。」という文があります。この部分は、子どもたちがしばしば「上手にかくれことのできる」「虫は・・・」と切って、別々の文として読んでしまうところです。もし、「上手にかくれることができる虫は・・」と「の」が「が」になっていたら、「上手にかくれることができる」「虫は・・」切って読む可能性がさらに高くなります(*複文従属節中に出てくる「の」は「が」に変換可能というのが日本語のきまりです)。

 

 こうした名詞修飾構文を教えるには、名詞を修飾する形容詞を使った文で教えるのが最もわかりやすいです。あるろう学校では、先日、小1の自立活動でその指導が行われていました。(右図参照) 名詞修飾.JPG

1.まず「カレーを 食べる」という元の文を提示します。

 

2.この文の「カレー」(名詞)を詳しくするために、「カレー」について説明した形容詞文を作ります。  「カレーは からい」

 

3.「からい」(形容詞)を名詞の前に出して「名詞修飾句」を作ります。  「からいカレー」

名詞修飾3.JPG

.「からいカレー」を元の文に入れると、最初より詳しい文ができあがります。

 「からいカレーを食べる」

 

 

5.次に、さらに詳しい文を作る練習をします。(右図参照)「ラーメンを食べる」の文を「あつい」と「おいしい」の2つの形容詞を使って詳しい文にします。

 

6. ①「ラーメンはあつい」→「あついラーメン」、②「ラーメンはおいしい」→「おいしいラーメン」にします。

 

7.上記①②で作った文を、元の文に付け加えます。

 「ラーメンを食べる」→「あつくて、おいしい ラーメンを たべる」になります。

*形容詞が二つ並ぶときは、はじめの形容詞を「~くて」にします。